バスにひかれた私のBLOG

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不自由

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私の足は、私自身の自己責任のうえに成り立っている。
あれがダメとか、これがダメとか。
そのような規制はない。
全ては私の判断。私と足が相談して決めている。

激しい運動。
負担をかける動き。
無理な動作。
体重の増加。
重たい物を持つ行為。
人ごみ。
オーバーワーク。
立ちっぱなし。
座りっぱなし。

などなど、他にも「危険」と思われるものがたくさんあって
常に私はここに注意して生活をしている。
けれど、こんなことまで無理になるとは思わなんだ。

「飲酒」。
酒をやめなさいと、医師に言われたことはない。
むしろ、「動脈が1本ないのだからちょっとは飲んだほうがいいかも」。
そう言われたくらいだ。
ほら、血行がよくなるかもしれないから。

けれど、今の私はほぼ飲酒はしない。
よほど足がリラックスできる状態で、新陳代謝のよい気候。
そして、たまーにやってくる「飲もっかなー」とゆう時以外
アルコールは一切口にしない。
私の過去を知っているひとは、相当驚いている。
なにせ、底なしだったので(笑)。
なにせ、相当強かったので(笑)。

アルコールが入ると、とんでもなく足がむくむ。
どんどんむくんできて、しまいには歩けなくなってしまう。
激しい痛みに太刀打ちできなくなってしまう。

多分。
血管がおいつかないのだろう。
そう思う。
でも平気。酒に強かったけど、別に好きではなかったので。

「温泉」。
温泉が植皮した皮膚にはよくないからやめなさい。
そう医師に言われたことはない。
実際、移植した皮膚には、さほど影響はないと思える。
ま、床で滑って転びでもしたら、目もあてられないけど。

けれど、私は温泉には2度と入らない。
とんでもない現象に見舞われるからだ。
とにかく痒いのだ。痒くて痒くて、眠ることができなくなるのだ。
皮膚が痒くなるのなら、かけばいい。
でも私のこれは、内部だ。
なんとゆうか、はっきりしたことはわからないけれど
筋肉とゆうか筋とゆうか。そんな箇所が痒くなる。

特にアキレス腱。
拘縮した部分や、切れ目をいれて伸ばした部分。
そこが異常に痒い。
多分。これも血行が急によくなるからだと思う。
でもこれも平気。
シャワーのほうがもともと好きなので。

ひとは、痛みよりも痒みに弱い。痛みよりも痒みがストレスになる。
そんなことを耳にしたことがあるが、あながちウソじゃないと思える。

ただ。「走る」。
これが出来ないことは、やはり大きな苦痛だと感じることがある。
もうできないとわかっていても、時々、急に走り出したくなることがある。
いや、もう2度とできないからこそ、やってみたくなるのかもしれない。
思いっきり。本当に思いっきり。
息がゼーゼーときれて、心臓がバクバクするくらいに
全速力で走ってみたくなる。
ほんの少しでもいいから。

けれど。
できないことのかわりに、今までできなかったことを得たんだ。
今の私は、少しだけ。
不自由なものを持つひとの気持ちを理解することができる。
私に自由のきかない部分ができたから
自由のきかない部分をもつひとを理解できる。

こちらのほうが、ずっと大切なことなんじゃないか。
そう思う。
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by akiaki2u | 2007-12-07 02:09 | 後遺症

できない訴訟

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入退院を繰り返す中。
私の原動力のひとつにこれがあった。

全ては訴訟で。

そう。どんなに不可解なことや理不尽だと思われることがあっても
どんなに腹ただしく、どんなに納得できなかったとしても
全ては訴訟を起こした時にぶつけよう。
そう思って、自分の中で処理をしてきた。
むしろ「これで私が優位にたつんだ」。
ムカツクことがあるたびに、そう思うようにしていた。

客観的にみて。
事故後の会社や運転手の私に対するものは
とんでもなくありえないものだった。
誠意のかけらも感じられなかった。

「この事故は私の運命」。
そう思った。不思議なくらいに、「なんで私が」とは思わなかった。
が、ヤツラとの接触後のストレスは相当なもので
思いたくないのに、思ってなかったのに
「なんで私が」と、思ってしまうほどの屈辱感に落ちることがあった。

あまりの誠意のない言動に、さすがの医師や看護士も
「説明したんだけど、あのひと達はわかってるのかな.....」と。
ここに綴ることでさえも吐き気がするような対応だったのだ。

怪我にだけ。
後遺症にだけ。
手術にだけ。
入院にだけ。
今の自分にだけ。
今後の自分にだけ。

あの時だけは、そこにだけ向かわせて欲しかった。
そのことだけに集中させて欲しかった。
私の1番大きなストレスは、事故じゃなく
むしろヤツラだったとも思える。

心のバランスを崩しそうになることもあった。
けれど、そこを「訴訟」という形で対処してきた。
全ては最後に。
そう思ってやってきたんだ。

だけど。
そんな会社が北海道から撤退することになった。
弁護士には「訴訟できない」と言われた。

運転手が行方不明から戻り、またのうのうと
観光バスの運転手に戻ったことを知った。

全てをここに。
そう思ってやってきたのに、訴訟ができないのか。
私はただひかれ、ただ耐え、ただただ後遺症と付き合ってゆく。
命ギリギリだったことも、明らかに運転手のミスだったことも
会社の手続きを全て怠っていたことも
不正に私の金をひっぱっていたことも。
全ては訴訟で解決しようと思ってやってきたのに。

私は。
生まれて初めて、心の底からひとを憎んだ。
生まれて初めて、怒りで全身が震えた。

でも思った。
これで終わってたまるか。
そう。このぶんもぶつけてやるんだ。

そして決めた。
日本中の弁護士が「訴訟できない」と言っても
私がやってやる、と。
自分のために。

私が、更にひとかわむけた瞬間だったと思う。
自分が自分として成り立つために
私はまた、ここから這い上がらねばならない。
その日から、私は弁護士探しに翻弄した。
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by akiaki2u | 2007-12-06 10:46 | 訴訟

限界

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ご想像通り、私は労災患者だった。

なので、外出や外泊の日数には制限がある。
そりゃそうだ。
しょっちゅう病院を出られる程度の者に
入院費用を支払う必要はない。当然のことだ。

が。
しょっちゅう病院を出られない者が、しょっちゅう病院を出たい時。
これはどうしたらよいのだろうか。
すみません、それには脱走しかありません(笑)。

とはいえ。
言い訳じゃーないけど(言い訳か)、私の脱走とゆうのは
それはそれはカワイイもんだった。
信号渡ったむこうにある、コンビニに行く程度のベイベーなもん。

でも............
時にはちょっと遠出もした。申し訳ない(笑)。

「まさかそんな状態で外に出ないだろうね」。
やっとの思いで松葉杖を使えるようになった時
真っ先に看護士に言われたのが、この言葉だ。
私はガキか(笑)。

私から発する何かが、常にこのような発言を招いていたようで
「一般的な患者さんの逆を、あげたまさんには指示するように」。
このように、看護士は医師から言われていたらしい。

例えば。
やっと松葉杖を使う練習ができるようになったら
「10階の病棟のみでの使用」と、指示がでた。
一般的には「10階だけだと練習にならないですからね」と、なるのに。
要は、「あいつはどこに行っちまうかわかんねえから」ってことらしい。

例えば。
松葉杖である程度行動できるようになったら。
「2階の売店までは行ってもよし」と、指示がでた。
一般的には「広い院内で練習するように」と、なるのに。
要は、「院内どこでもオッケーなら、あいつは院外まで行くかも」ってことだ。

いったい、どこまで信用のないおばさんのだろう(笑)。

とはいえ。
看護士や医師もそういいながら、実は私を理解してくれていたことを
私はちゃんと知っている。

長く寝たきりだったので、身体を起こすことさえままならなかった。
足を下におろすことに慣れるのが、こんなに大変だとは思わなかった。
左足の機能がゼロだったので、膝を後ろに折り曲げることも無理だった。
つまり、松葉杖で簡単に歩行できる状態ではなかったのだ。

でも。
それを、私は最短で克服した。
寝たきりでいた辛さを思えば、そのような壁を乗り越えることが
むしろ楽しく思えたほどだ。
乗り越えようとする自分になれたことが、
ここまでこれたことが嬉しかったからだ。

私の限界は、私が1番わかってる。
危険なことにまで、これ以上突っ込むことはしない。
そのラインは、私が最も理解してる。
けれど、周囲からみれば、それはあまりに激しいものだったようだ。
つまり、私は私の限界を無視して突き進んでいるように。
あるいは、突き進んでいくに違いない。
そう感じられていたようだ。

なので私は、どんな時でもスローダウンを命じられていた。
けれど、皆。
そんな私だったから、ここまでになったのだと言ってくれた。

そして。
そう言ってくれた人達のお陰で、今の私がある。
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by akiaki2u | 2007-12-05 02:03 | 入院生活



バスにひかれた元バスガイド 復活迄の日々と今を綴ります
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