バスにひかれた私のBLOG

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説明すること

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激久に更新です。

昨日、ものすごく久しぶりに事故のことを話した。
今やっている仕事に、今年新しく加わったひとに、だ。
私の就いている職、口がメインなサービス業務ではあるけれど
足も、自分の限界まで酷使してる。
そして、どうしても私には無理な事柄もある。
そこを理解してもらう為に、最初に「足が悪い」ということは伝えた。
けれど、どこがどうなって悪いのか。
なぜに悪くなったのか。
そのへんは詳しくは話していなかった。

話すことに、全く抵抗はない。
自分の足に障害があることに、ひけめも何もない。
目が悪くてコンタクトをしているのと、私の足が不自由なことには
さほど大きな差がないと思っている。

けれど。
時にきっちり話さなくてはいけないときがある。
簡単に思われてしまい、困ってしまうことが多々あるからだ。
普通にできることができない。
そう説明していても、私から発するエネルギー的なものが
たいそう濃いようで、わりと軽い障害と思われがちだからだ。

「私って、こんなに大変なの」。
そう説明しているようで、本当は、自ら詳しく話すことに抵抗がある。
だから思ってる。
「むこうからきいてくれないかなあ」と。

「きいちゃいけない」
「きけない」
「きくのがわるい」

そう感じているひとが多く、「どうしてこうなったの」と訊ねてくれる人が少ない。
確かにそうかもしれない。
自分の足がこうなる前から、私は、そこはスッパリきく派。
けれど、一般的に考えると、なかなか難しいことなのかもしれない。

ひととおり説明したあと、その子に言われた。
「生きててくれてよかった。あげたまさんに会えてよかった」と。
そして私も思った。
「死ななくてよかった。自分の足を信じてここまでになれてよかった。
そしてこの職に就き、こう言ってくれるひとに会えてよかった」と。
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by akiaki2u | 2007-08-28 23:17 | その他

緊急手術

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「どうする~あげたまさんは~」

そんなゆるーい感じでとわれても。
そんなゆるーい問題なのか、これは。

とはいえ、あとから思えば。きっと、私をなごませてくれようと思い、
きっと、あの先生の気遣いから出た発言なのだろう。確認してはいないけど。

あの日救急車で運ばれた私は、もちろん緊急手術を受けた。
処置室にそっこーで運ばれ、私の周りをバタバタとたくさんの人が動き、
時には大勢に囲まれた。けれど、みんなが囲んでいるのは足であり
私は天井をみつめるしかなかった。

さすがに、どのくらい処置の時間があったのかはわからない。
痛み止めやなんやかんやの点滴やらで、はっきりとしていた私の意識は
徐々に薄らいできていたからだ。CTなどで、脳の検査もした。
頭もガッツリ打っていたからね。

肩から下には、相変わらず青いシートがかけられていた。
そのうち、両親が面会にきた。

「大丈夫だよ。足だから」。

母は後日。
「あんなに色白な...いや、青いあんたの顔は初めてみた」と言っていた。
この小麦色な私が青白い。写真に撮っておきたかったわ。

そのうち、「あげたまさん、手術室に行きますよ」。お呼びがかかった。
かつて、手術も入院もしたことのない私が、いっきになんもかんもを飛び越え
予告もなく、長丁場の手術に挑むことになった。
よほど急いでいたのだと思う。下半身麻酔がきくやいなや、
私の意識はまだはっきりしているとゆうのに、ガチャガチャとすぐにオペ。

あれ。
私、まだ全然意識がはっきりしてるんだけど。
もしや、こんな感じで手術するのかな。
ってことは、意外と私って軽症なのか。

そんなことを思っていたら、麻酔科の先生が頭の後ろでこう言った。
「どうする~、あげたまさんは~」
どうするって、いったいどうゆう意味なんだ..............?

「えっ。何が、ですか」
「いや~、眠りたい~?」
「手術の間ってことですか」
「そうそう~」
「いや。あの。なにぶん始めてなものでして。ちなみに、時間はどのくらい...」
「手術時間かい~?う~ん、10時間くらいかな~」
「は、はい?じゅ、じゅ、じゅ、10時間ですか?」
「そうだね~、そのくらいかな~」
「あの。普通、みなさんはどうされるんですかね」
「そりゃ~眠るに決まってるよ~アハハハハ~」
「...................................。あの.........」

寝ます!!すぐに眠らせてください(泣)!!
つーか、さっさと眠らせろ、コノヤロー!!

でもね。私はおもしろかったですよ、ある意味この会話が。
けれど、どうかな。他のひとには通用するのかな。
先生、ちゃんとひとをみて、こうゆう会話をしてるのかな。
いささか不安だ..............。

とゆうことで、私の長時間の手術はスタートした。
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by akiaki2u | 2007-08-05 12:50 | 手術

大丈夫

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「大丈夫」

私は、何度も何度もこの言葉を繰り返した。
何が何だかわからないけれど、でも、私は大丈夫。
事故現場でも、救急車でも、救命センターでも。
ドライバーにもガイドにも親にも友人にも彼氏にも医師にも看護士にも。
とにかく、運ばれて、手術を受けて覚醒するまで。
私は、この言葉を吐き続けた。

「私は大丈夫」。
本当にそう思っていたし、また、自分で自分にも言いきかせていた。
決して強がりなんかじゃない。
そうしないといけない、そう思っていたわけでもない。
強く、そう思っていたのだ。単純に。

けれど。
術後の経過、術後の自分、術後の周りの対応や環境。
そういったものを受け止めてゆくうちに、言えなくなった。
「大丈夫」とは言えない自分がいた。
だって、大丈夫じゃなかったから。

とはいえ、大丈夫じゃないかといえば、それとも違う。
不安や辛さや悲しさや悔しさ。
そういったもので押しつぶされそうになっていたかといえば
それもまた違う。

要するに、その一瞬しか考えなくなった。
その時すべきこと、その時考えなくてはいけないこと。
それしか脳裏に浮かばなくなったのだ。
多分、もともとの私の性質だとは思うのだけれど
さらにその部分が加速したと思える。

足は大丈夫じゃない。明らかにヤバイのだ。
けれど、私のハートは以外にもヤバイ域には入らなかった。
今の足は大丈夫なんかじゃない。
でも、明日はどうだ。あさってはどうだ。
良くなるかもしれない、悪くなるかもしれない。
確かに、悪くなる可能性が大きいのだろう。
でも、だけど。やっぱり先のことは誰にもわからない。
大丈夫じゃなかったら。そう考えて、今の自分までもが大丈夫ではなくなる。
それは避けたい。避けなくてはいけない。

ならば、今、この時のことだけをみていよう。みていこう。
大丈夫じゃないとか、大丈夫だとか。
そんな言葉は、今の私には無意味なのだ。

そして私は、生活する人生ではなく
生きる人生を送りたいと、強く思ったのである。
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by akiaki2u | 2007-08-04 14:26 | 受傷

寒さ

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「気絶していたら、出血多量のショック死も考えられましたよ」

........?マジっすか?
後からになって、医師からきいたこの言葉。
その時にあらためて、「やっぱ私は相当やばかったのか」。そう実感した。
え、遅い(笑)?

でもそりゃそうか。
ほぼちぎれそうな足だったわけで、スネ以外はぐちゃぐちゃだったわけで
動脈もいっちゃってたわけで。あんだけ出血していたら、そりゃそうか。
気絶すると、もっともっと血がいっきに流れでてゆくらしい。
起きていると、力が入ってギュっと血管もなかなか頑張るんだってさ。

寒かった。とにかく寒かった。
でもそれは、冬の寒さで感じる「さむっ」とゆうのとは違う。
急に熱があがってきて「さむっ」と感じるあれとも違う。
海やプールからあがって「さむっ」と思うものとも違う。
違う寒さだったのだ。
なんとゆうか、ある意味、少し心地よい感じともいえるかもしれない。
フワーっとするような。

けれど、救急車の中で感じた寒さはまた違った。
タンカで運ばれ、そのまま車内に寝かされた。
隊員のひとが、矢次のように私に質問をする。
時には、何度も何度も同じ質問を繰り返す。

「なんでおんなじこときくのかね」

そう思っていたけれど、これは質問内容にはきっと意味はなくて
私の何かを刺激してくれていたのだろう、そう思う。

私の身体の上には、青いビニールシートがかかっていた。
顔を少しあげると、両足の指先だけがみえた。
私はこれで、「よかった。足がついてる」。
そう、あらためて判断した。

が、いかんせん寒い。
私には足が見えないような角度でシートをめくり
何度も何度も水をかける。
足にかけているのだろうとは思うけれど、肩の下あたりまで
その水が流れてくる。

寒い寒い寒い。ガタガタと震えてくる。
けれど、これもまた治療のひとつ。
今思えば、こういった行為のひとつひとつがかみあって
今の私があるのだ。

救急車が病院に着いた。
タンカごと降りた私を、数人の医師や看護士が待っており、
ダッシュでベットごと運ばれた。
ベットの両脇を、白衣を着た人達があわてて押していた。
その光景は、まるであの当時によくみていた
ドラマの「ER」のようだった。
そして私はそのドラマのように、救急救命センターへと運ばれたのである。
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by akiaki2u | 2007-08-02 10:42 | 受傷



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