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バスにひかれた私のBLOG

とりだした物

「取り出したら、ください」

そう言ったら、先生はたまげてた。
「マジすか?」みたいな。

でも。
「いいですよ。あげたまさんの物ですから」
と、その後には笑ってくれた。
そう、それは私の物なんです、先生。
この数ヶ月、大事に育ててきたんですから(笑)。

エキスパンダー術。
前にも綴ったんだけど、障害がある足に2箇所。
点滴袋のようなものを、手術でいれた。
ひとつの袋は500ml仕様。
もうひとつは、たしか300ml。

ペットボトルと缶、みたいな。
そんな容量が入る袋だ。

そこに、3ヶ月かけて水を注入した。
週に数度、または1度。
少しづつ少しづつ、ふくらませてゆくのだ。

その経過や詳細は、また綴るとして。

とにかく、皮膚をのばしてのばしまくったのだ。
要は、妊娠してお腹の皮膚がのびるのと
同じ意味なのだ。
のばした皮膚を、使用するわけ。

激痛と睡眠不足が続いた4ヶ月だった。
3ヶ月で注入は終わり、1ヶ月の放置プレー。
水風船のように、いつわれやしないかと
24時間緊張してた。

その足の中の袋を、また手術で取り出す。
欲しい。見たい。
どんなふうになっているのか
みてみたいじゃないですか。

結構長い手術だった。
終わって、覚醒した私に。
先生が手渡してくれた。

「あげたまさん、これですよ。
数ヶ月、よく頑張りましたね」

「これですかー!!
先生、私、出産したようなものですよね、これ」

卵を産んだみたいな。
大事に育てて、生みました。みたいな。
そして、その卵...じゃなく袋。

今は、水分が蒸発しぺっちゃんこ。
で、どこにいったのかも不明です(笑)。
by akiaki2u | 2008-12-18 11:27 | 手術
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